妊娠体質になる食事方法・食べ方

当たり前のことですが、私たちの体は食べたもので出来ています。食べた栄養素が体に働きかけて細胞を作りホルモンを分泌しているため、食生活の見直しは赤ちゃんがやってきやすい妊娠体質をつくる第一歩です。これは女性だけでなく、男性不妊のお悩みも同じです。

「野菜中心の生活を心がけている」
「肉は少なめで、タンパク質は大豆から」
「コレステロールの低いものを」

妊娠体質をつくるには何だか良さそうですが、偏った食生活は栄養が不足して、かえって妊娠しにくい体づくりをしていることもあります。

この時代に栄養不足?と大袈裟に聞こえますが、昔に比べると炭水化物や糖質の摂取が多く、ホルモンの分泌に関わるタンパク質やミネラル、ビタミンが不足し、糖質、タンパク質、脂質、無機質、ビタミンの5大栄養素のバランスが崩れてきています。不妊でお悩みの男性も女性も、約8割が何らかの栄養が不足していることが分かっています。

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カロリー過多や過度なダイエットだけが、栄養が偏る原因ではありません。あらゆる健康法や流行りの食材が取りざたされる現代で、正しい知識と自分に合った方法を見極める力が大切です。

まずは妊娠体質をつくるための栄養と食べ方のコツをつかみましょう!

コレステロールはホルモンに必要!?

ホルモンが乱れる原因は1つではありませんが、栄養面ではコレステロールやたんぱく質が不足していることが考えられます。”コレステロールはダメなもの”というイメージが強いですよね。

コレステロール値が高すぎると動脈硬化などの病気の原因となりますが、低すぎてもダメです。コレステロールは女性ホルモンをつくる原料となるため、コレステロールなくしてホルモンバランスは整いません。排卵障害を起こしたり、エストロゲンやプロゲステロンに指令を出す性腺刺激ホルモンが作られず、ホルモン分泌が滞ってしまうことも。

これは男性も同じで、男性ホルモンを作り出す材料になる体に欠かせない成分です。

男性ホルモンについてはこちらも合わせてお読みください。

関連記事:男性不妊どうすればいい?改善方法は?

着床に必要なたんぱく質

たんぱく質は内臓の主成分でもあるため、着床に必要な子宮内膜をつくるためにも必要な栄養素です。

他にもたんぱく質には、栄養素を運ぶ役割があります。どんなに必要な栄養素を摂っていても、たんぱく質がなければ各臓器へ運ばれず使われないまま排泄されてしまいます。

良質なたんぱく質は、必須アミノ酸がバランスよく含まれているかを見極める「アミノ酸スコア」で判断できます。

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鉄不足と冷え性の関係

鉄不足になると必要な血液が作り出されず、巡りの悪い体になり冷え性となって体に現れます。実は女性の約40%が鉄分が不足していて、不妊でお悩みの女性はほとんどが鉄不足と話す医師もいます。

鉄分は健康診断では見かけない「フェリチン」という項目が重要です。

フェリチンは鉄の貯蔵庫で、ここから鉄分は使われていきます。ただでさえ生理で鉄不足になりやすい女性は、このフェリチンに余裕があるかどうかが重要です。

なかなか検査されない項目なので、隠れ貧血の女性が多いんです。鉄不足は頭痛、イライラ、疲れ、美容など多岐にわたって症状が出ます。肉をとらないベジタリアンやマクロビオティックに興味のある女性に多いです。

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食べてもすぐにお腹がすくのは?

食べたのに満足感がないのは、食欲旺盛ではなく、何かしらの栄養素が足りていないからかもしれません。体が足りない栄養素を摂るように働きかけ、空腹感や物足りなさを感じるんです。

例えば、無性に甘い物が食べたい時は糖分が不足していると思いがちですが、たんぱく質が不足していることもあります。代謝を上げてくれるたんぱく質のエネルギー源が足りないと、すぐにエネルギー源になる糖質が欲しくなります。

たんぱく質が不足すると、セロトニンという脳内物質も不足し、糖度の高いものを欲しやすくなります。

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ストレスが活性酸素を生む?

不妊治療をしていると、通院や病院での出来ごとでストレスを抱えやすくなります。ストレスは活性酸素を作り出す原因となるので、出来るだけ避けたいですが、ストレスのない生活なんて難しいですよね。

ストレスで気をつけたいのはその対処法。甘いものの摂りすぎや、激しい運動、過度な飲酒や喫煙は、ビタミンやミネラルなど体にに必要な栄養素を大量消費してしまい、かえって栄養不足になるだけでなく、余分な活性酸素を生み出す原因にもなります。

男性は、仕事やお付き合いで飲酒や喫煙の機会が多いかもしれませんが、大量のビタミンCを消費してしまうため、ビタミンCを必要とするビタミンEが効率的に使われず、生殖機能に影響します。30代に入ってからの栄養不足は細胞へのダメージが大きくなります。

卵子も精子も細胞ですから、妊娠率にも関わってきます。

食事は量より吸収率!

たとえば鉄分を摂るときは、プルーン、ヒジキ、ホウレンソウなどが挙げられますが、これらの鉄分を吸収するためには、ビタミンCやたんぱく質など吸収率を上げる栄養素が必要です。

タンニンやカフェイン、食物繊維には吸収を阻害する働きがあるため、食事中の水分はノンカフェインのお茶やミネラルウォーターがおすすめです。

吸収率の上がる食べ方

亜鉛の吸収を助ける栄養素は?

「性のミネラル」とも言われる亜鉛。亜鉛は精子をつくる材料になるため、男性には必ず摂ってほしい栄養素。亜鉛は動物性のたんぱく質やビタミンCと一緒に摂ると吸収が促進されます。亜鉛の含まれる牡蠣+レモンは理にかなっているんですね。

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ビタミンEの吸収を助ける栄養素は?

女性のアンチエイジングや黄体ホルモンに必要なビタミンEは、男性の生殖機能を整えるためにも大切な栄養素です。ビタミンEは、ビタミンCの働きがないと効果を発揮しないまま排泄されてしまいます。ビタミンCの豊富な野菜とビタミンEが豊富なナッツのサラダはおすすめの食べ方です。

たんぱくの効果的な摂り方は?

妊娠前には50~75g/日必要なたんぱく質ですが、生卵1個のたんぱく質が6.5gですから、割としっかり摂っていい栄養素です。植物性のものは代謝されにくくたんぱく質不足になりやすいため、動物性がおすすめ。

赤みの肉は鉄分も豊富で、肉や魚の動物性たんぱく質は有効に吸収されます。どちらかに偏ると脂質のバランスが悪くなるので、納豆+卵など、豚肉・卵・豆腐のゴーヤチャンプルーは、いろいろな種類のたんぱく質がとれますね。植物性と動物性をバランスよく取り入れるのがポイントです。

まとめ

食事を見直すことで、細胞レベルから今の状態を維持または若返らせることができます。 男性も女性もホルモンバランスを整えるのは同じです。アミノ酸やビタミンE、亜鉛など男女ともに必要な栄養素が多いので、お互いにバランスのよい食事を心がけると相乗効果があります。

生理不順、冷え、頭痛、不眠、疲れやすいなど病気として捉えられないものも、栄養が必要量満たされると体調が良くなる方も多いんです。全部不妊の原因と関係している症状ですよね。

不妊治療を始めている方も、まずは自分で出来ることから始めたいという方も、栄養面からのバックアップは必ず妊娠の土台をつくってくれます。

最近では、栄養セラピーと呼ばれ、栄養面からも体の根本を整えていこうという治療法を取り入れている病院もあります。その中で食事だけで補えない栄養素は、サプリメントの活用も推奨されています。

朝食を摂らずにビタミンサプリメントを飲むことは本末転倒ですが、健康な食事+質の良いサプリメントでより栄養の吸収率を上げることも出来ます。サプリメントは不妊の知識のある専門店や病院で相談してくださいね。